Dr Makoto’s BLOG

知床旅情と3.5キログラムの安心

パーキンソン病2017.11.09

パーキンソン病で理学療法、作業療法、言語療法のリハビリテーション3種を精力的に行っている患者さん。
クリニックの言語療法室には、リハビリテーション開始時と比べてとても大きくなった患者さんの声が響きます。
先日は知床旅情の歌声も響いており、次はどんな歌声を聴けるのでしょう、スタッフ一同の密かな楽しみになっています。

この患者さんは診察室に入ると、まず肩に背負っているリュックサックを下ろしてから椅子に腰かけます。
1月のブログで「パーキンソン病の前傾姿勢と加速歩行にリュックサックが良い」と
別の患者さんからのおすすめをお伝えしました。
この患者さんも、試行錯誤の結果、リュックサックを背負うことで重心が中央かつ少し後方に寄り、
前傾姿勢と加速歩行が良くなることを教えてくださいました。

では、気になるリュックサックの重さは?
中に本を数冊入れておられるとのこと、実際に持ってみると、なかなかずっしりした重さです。
患者さんと一緒に、診察室にある体重計で測ってみました・・・3.5キログラム。

診察を終えて椅子から立ち上がった患者さん。
真っ先にリュックサックを背負って、颯爽とリハビリテーションへ向かいました。

*リュックサックの効用について一部では報告がされていますが、まだ一般的なコンセンサスは確立されておりません。
また、適正な重さについては患者さんの体格や症状によっても異なりますので、参考としてご理解ください。

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩