Dr Makoto’s BLOG

茶話会から始めよう!日常の工夫 ~第7回SKYサロン

SKYサロン2019.10.06

先日9月12日に開催した第7回SKYサロン、今回のテーマは「茶話会から始めよう!日常の工夫」
クリニックに通院中の患者さんに加えて、他院に通院中の患者さんやご家族の方々も参加され、とっても和やかな、そしてあっという間の1時間でした。
                      
スタッフもそれぞれ4つのグループに加わらせていただき、話がさらに拡がるように合いの手を入れていきます。私もそれぞれのグループトークに混じっては、楽しいこと、辛かったこと、家族とのつながりなど、色んな想いを聞かせていただきました。
 
お題は全部で6つ用意してはみたものの…ひとつの話題にどんどん華が咲いていき、気付くと話が止まらなくなってしまいました(笑)。
それでは、サイコロに書かれた6つのお題ごとに、茶話会を振り返ってみましょう。
 
①「移動どうしてる? 私のやっている、転ばぬ先の杖」
 パーキンソン病では薬を内服するタイミングを生活スタイルにあわせて調整しているという患者さんが多くおられました。1時間ほどは内服時間に幅を持たせても大丈夫ですよというアドバイスを交えたところ、ご自分の内服の仕方に自信がついた様子でした。また、歩くときにはとにかく焦りが禁物、一呼吸置くようにしている、というお話しに共感する方が多かったのが印象的でした。

②「喜怒哀楽 最近の私の気持ち、どんな気持ち?」
 病気に対する想いや、それに対してどのようにして気持ちを切りかえることができたか?
気持ちの切りかえには「ほかの患者さんの話を聞いて情報交換をする」という女性、「とにかく時間がいちばん効いた」という経験談、さらには「泣くことで発散する」というお話しも聞くことが出来ました。みなさんに共通していることは、気持ちはずっと一定ではないけれど、そんななかでも気持ちが落ち着く自分なりの対処法や向き合い方を探り続けているように映ります。

➂「想いを伝えよう! 少しの工夫、あれこれ」
 夫婦や家族との関係に触れる方が多く、病気がわかってからご主人が優しくなってずっと一緒に過ごしていきたいと思えるようになったという女性、クリニックに来ることが息抜きになっているという介護者の女性もいました。ご自分の気持ちを周囲の方とうまく共有していくことが、気持ちの安定につながっているように感じました。

④「私の趣味・生きがいはこれ!!」
 リハビリの作業療法で体験した麻雀がなんとそのまま趣味に講じた男性、「これからチェスをしたい!お仲間募集中!」と呼びかける男性。ちょっとしつけが大変だけど仔犬を飼い始てから気持ちが前向きになったという女性、小説書きにハマっていて時間が24時間では足りないという男性…話を聞いているだけでも、なんだか気持ちが楽しくなっていきます。

⑤「便秘こまってない? これでスッキリ、グッバイ♫」
 よく歩くようにしてから便秘が解消したという成功体験を聞いて、みなさんフムフムと満足げなご様子。とくにパーキンソン病では便秘を調整することで薬の効き方が変わってくることのアドバイスをしたところ、一気に便秘への関心が高まった姿が印象的でした。

⑥「毎日快眠☆これで安眠☆ 睡眠時間とカラダ。私の工夫」
 パーキンソン病でドーパミンを増やすために昼寝を実践している女性は、30分の昼寝で頭がスッと元気になり、午後もまた頑張れるのだとか。これまで睡眠薬を使ってもあまり眠れなかったのに、セロトニンを増やす薬をつかうことで夜にぐっすり眠れるようになり、また日中も気持ちがスッキリ健やかになった、という経験談にみなさん興味津々の様子でした。
 
サロンに参加していただいた方の気持ちがスッと軽くなる、あの時行ってよかったと感じていただけるサロン。
これからもスタッフ一同で提供していきたいと思います。

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩