Dr Makoto’s BLOG

273の思い出

旅行2022.08.22

国道273号線、上川の層雲峡から三国峠を越え、上士幌町を通って帯広へ向かう樹海ルートがあります。

層雲峡から黒岳や緑岳を横にしながら、大雪湖を越えていくと、北海道の国道でいちばん高い標高の三国峠(1139m)にたどり着きます。ここは、ニペソツ山やウペペサンケ山など東大雪を一望できるスポットで、夏はツーリングの方も多くみえています。とくに秋の紅葉は圧巻で、これを観に多くの方が全国から訪れます。眺望が素晴らしいのは良いのですが…実は、ここから橋で一気に下っていく「数分間」が、私にとっての難所なのです。
 
三国峠を越えて下り始めると、高所恐怖症の方は腰が抜けるような、高度感200%のヘアピンカーブの橋や松見大橋が続きます。さながらジェットコースターのようで、私も毎回ビクビクして息を止めながら運転します。ここの橋さえなければ…と何度思ったことでしょう(苦笑)。真夜中にここを運転したときは、対向車にもすれ違わない真っ暗闇にビクビクするのですが、真っ暗で橋の下が見えなかったのが良かったようです、意外とすんなり難所の橋を超えることができたのが幸いでした。真冬の三国峠を通ったことはありませんが、想像しただけでも恐ろしく、以前5月初旬に通ったときは、この辺りだけ急に雪が降りはじめ、冬から夏タイヤの交換をさぼっていたのが、本当に有り難かったのを覚えています。
 
ここの難所を超えると、あとは天国が待っています。上士幌町の国道沿い一面に白樺が続く樹海ロードとなり、まさに「ザ・北海道」、晴れた日の十勝三股は最高の気分になります。旧士幌線の跡地で、今は集落もなくなってしまいましたが、一軒だけ三股山荘という家族で経営されているログハウスのカフェが、時間限定で営業しています。もう少し進むと、秘湯・幌加温泉があり、ここの素晴らしいお湯は本当に感動します。電波の届かない秘境で、開放感抜群の露天風呂(硫黄泉)と、3種の内湯(ナトリューム泉・鉄鉱泉・カルシューム泉)を楽しむことができます。さらに進むと有名なタウシュベッツ川橋梁や糠平温泉にたどり着き、やがて士幌町・帯広へと続いていきます。

北海道を感じさせる、代表的な道のひとつと言えるのではないでしょうか。

~三国峠からみるニペソツ山とウペペサンケ山

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩