Dr Makoto’s BLOG

48時間の非日常体験

旅行2023.11.13

とうとう札幌にも初雪がやってきました。この週末は冬支度に忙しかった方が多かったのではないでしょうか。私も庭の落ち葉拾いはピークを過ぎ、ストーブの準備もして、あとは明日のタイヤ交換を残すのみになりました。
 
まだ暖かかった頃の秋に、長野県の北アルプス燕岳から常念岳まで歩いてきました。仕事を終えてそのまま東京へ向かい、23時発の夜行バスに乗ると、翌朝5時に長野県の中房温泉・燕岳の登山口に到着します。さすがに北アルプスは全国から沢山の登山者で賑わっています。北海道の山は朝の静かな歩きはじめにいささかの不安を感じることもありますが、ここではその心配は要らないようです。
 
燕岳までしばらくは、アルプス三大急登と呼ばれる、景色が開けない急な樹林帯が続きます。そして、3時間ほど歩くと雲海を超え、一気に稜線に辿り着きます。快晴の天気に恵まれ、景色がパッと開けて、立山から水晶岳・双六岳、笠ヶ岳、槍ヶ岳と北アルプスを一望することができる、実に感動的な瞬間です。私の脳内ドーパミンが一気に急上昇してしまいました。
 
ここからは表銀座と呼ばれるコース、右手にこれら北アルプスの山々を眺めながら、気持ちの良い稜線歩きが続いていきます。数え切れないほどの急峻な山々の景色は、北海道の広くて雄大な山の景色を見慣れていると、なんだか別の国にいるような不思議な感覚が湧いてきます。大天井岳で翌朝を迎え、朝焼けの穂高連峰を見ながら常念岳までずっと稜線歩きが続く、なんとも至福の朝です。このあたりは私の脳内セロトニンが増えていったのでしょう、心が落ちつき、穏やかな時間を過ごしました。
 
名残惜しく下山してそのまま信州まつもと空港へ向かい、札幌へ帰ります。札幌を出発してから48時間の週末旅行でしたが、ギュッと思い出の詰まった、非日常を経験できる貴重な時間となりました。
 

~燕山荘の稜線から一気に開ける景色
 

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩