クリニック2026.06.30
パーキンソン病など神経難病患者さんの多くがお持ちの特定医療費(指定難病)受給者証。この更新に必要な「臨床個人調査票」という医療機関で作成する書類の受付が、先週からクリニックでも始まりました。これもすっかりクリニック6月の風物詩となっています。
これまで毎年のように更新をしてきた患者さんにとってはお馴染みかもしれませんが、この1年で新規に受給者証を取得し、今回はじめて更新申請をする患者さんにとっては、慣れない手続きです。スムーズに手続きをすすめられるよう、スタッフからはやめに臨床個人調査票作成の手続きしていただくように、お声かけしているところです。
受給者証をお持ちの患者さんは、毎回医療機関(病院や薬局・訪問看護ステーションなど)へ自己負担上限額管理票という「黄色い小冊子」を提出していることと思います。この黄色い小冊子には、医療機関で実際にかかった総医療費(10割)と、自己負担額が記載されていて、月毎にかかった医療費がわかるようになっています。
この黄色い小冊子(自己負担上限額管理票)は、特定医療費受給者証を更新するときに、一緒に提出することになっています。管理票に記載された医療費をもとに、「月の総医療費で50,000円を超える月が6回に達している」場合に、高額な治療を長期間続けていますね、という「高額長期該当」となって、次回の受給者証から自己負担の上限額が減額される仕組みになっています。
私も、この時期は、診察のときに黄色い小冊子をおひとりずつ見返すようにしています。「総医療費が50,000円を超えた月が、年に6回あったか」を確認するのが、この時期のお決まりになっています。
さて、医療のデジタル化が少しずつすすみ、クリニックでもマイナンバーカードを利用した保険証を利用する患者さんが増えています。一方で、特定医療費の受給者証や黄色い小冊子は、まだまだ紙ベースで手書きの入力…そして保健所へ毎年書類を提出する…、なんともアナログのままです。国や自治体は将来的にこの分野のデジタル化も見据えているようで、オンラインで手軽に手続きができる日が来るかもしれません。患者さんや行政、医療機関にとっても待ち遠しいことではないかと感じています。
対象となる患者さんは、くれぐれも更新をお忘れになりませんように。
~大雪山・高根ヶ原とトムラウシ山


廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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