Dr Makoto’s BLOG

増えても心配、減っても心配なもの ~体重と霜降りのお肉

パーキンソン病2026.05.10

桜の季節が終わると、公園には八重桜が綺麗に咲き始め、木々もだいぶ緑づいてきました。天気の良い昼間は、自然と歩く人のスピードもゆっくりになります。一年でいちばん良い季節を迎えています。
 
クリニックの診察室では、患者さんにときどき体重計に乗っていただくことをお願いしています。毎回体重を測ることに抵抗を感じる患者さんもおられますので、2-3か月ごとに、「ときどき」体重を測るようにしています。なかにはご自分の増えた体重に苦笑いする患者さんもおられ、「服と靴の分で10kg減らしておきますね」なんて冗談を言いながら体重を計測しています。「増えても心配、減っても心配」なのが体重です。
 
パーキンソン病患者さんには、体重が減ってしまう方が多く、色々な要因があると言われています。不安を感じやすくなって食事量が減ったり、食事をとるスピードが遅くなって食事に疲れてしまうことが影響しているようです。また、胃や腸の消化管の動きが遅くなって栄養が吸収されにくくなったり、すぐに満腹感を感じやすくなることも関係しているようです。さらには、筋肉の硬さ(固縮)や不随意運動(ジスキネジア)が消費カロリーを増やすとも言われています。
 
体重が減ってしまうと、脂肪も減ることで筋肉が硬くなってしまいます。硬い筋肉は姿勢が前傾になりやすく、また、膝が屈曲して脚があがりにくくなったり、様々なところに影響します。患者さんへよく伝えていることのひとつ、「霜降りのお肉」のイメージ。体重が増えた方が脂肪もつきやすくなり、軟らかい筋肉になっていくのです。
 

~上高地からみる残雪の穂高連峰
  

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩

Archive月別アーカイブ