Dr Makoto’s BLOG

パーキンソン病と旅行

パーキンソン病2026.10.04

10月にはいって、だいぶ肌寒くなってきました。この時期のあるある、「いつ暖房をつけるか?」。暖房をつけることになんとなく後ろめたさを感じるのは、みなさんも同じではないでしょうか。なるべく暖かい格好で過ごしていますが…私は週末にちょっとだけ電気毛布のお世話になってしまいました。
 
クリニックの診察室では、多くの患者さんが、症状や薬に関することはもちろん、家庭や職場でこんなことがあったよ、というちょっとしたイベントもお話されます。春から夏の時期にかけては「飛行機で九州へ行ってきました」「フェリーで名古屋まで往復してきました」といった旅行の話も多く聞くことができました。無事に旅行から戻ってきた、ホッとした表情が印象的です。
 
実は、旅行へ行く前に「来月家族と旅行へ行く計画ですが、行っても大丈夫でしょうか?」といった相談もよくいただいています。どうしても移動の心配だったり、体力や体調の心配がよぎってしまうのは自然なことです。家族一緒に空港での移動を念入りにシミュレーションする方、なるべく駅に近いホテルを確保する方、薬を旅行前に小分けにセットする方…みなさん事前にできることを色々と工夫されているようです。
 
事前に工夫している様子を伺っていると、私からは「大丈夫です、是非楽しんできてください!」と背中を押すようにしています。パーキンソン病患者さんでは、旅先で薬効が切れてしまったらどうしようという相談をよくいただきますが、旅行という非日常の楽しい時間では、ドーパミン分泌が増えるためでしょう、思いのほか体調の良い方が多いようです。そして、「旅行中に体調が優れないときには、レボドパを追加しても良いですよ」と伝えています。「お守り」のレボドパは精神的に後押しとなるようで、ほとんどの方はレボドパを追加することなく、無事に旅行から戻ってきているようです。
 
「思っていたよりも、どうにかなりました!」との嬉しい報告。ちょっとした成功体験が、患者さんや家族の自信につながり、旅行や外出へポジティブになっていく様子も拝見します。
 
 
~秋の化雲岳からみるトムラウシ山
 

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩

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