Dr Makoto’s BLOG

喫茶ウィーンの思い出

音楽2020.11.16

毎朝イヤホンで音楽を聴きながら、地下鉄通勤をしています。
ポップからクラシックまで、その日の天気や気分で曲を選んでいくと、仕事へ向けて気分が高まってきます。
寒くなって来たせいか、最近はラフマニノフの交響曲第2番のピアノ編曲版が、澄んだ寒い朝にすっと馴染んできます。
 
学生時代に足繁く通っていた喫茶ウィーン。狸小路7丁目の端にひっそりとある、昭和時代からの老舗名曲喫茶です。
大学1年生のとき、オーケストラの先輩に初めて連れて行ってもらったときの衝撃を今でも覚えています。
狭い階段で暗い地下へ降りていき、店のドアを開くと、そんなに広くない店内の正面に、とてつもなく大きなマキントッシュ製のスピーカーが並んでいます。そして、スピーカーに向かって教室のように一方向にソファが並べられ、お客さんがコーヒーを飲みながら鑑賞に浸っています。40代から70代くらいの男性が多く、とても静かで話をしている人はいません。470円のコーヒーを頼むと、好きなだけ音楽を聴きながらくつろげる、なんとも贅沢な時間です。

通い出しの頃は次から次と流れていく音楽を聴いていたのですが、顔なじみになってくると曲のリクエストもできるようになって、「この次の次に流しますね」とスタッフに言われると、自分の曲が流れるまでなんともドキドキしたものでした。学生時代の470円は安い金額ではありませんが、十分に元を取るくらいに楽しませていただき、たくさんの思い出があります。

惜しまれながら2014年に閉店してしましましたが、今でも通いたいと思わせてくれるような、ニッチな喫茶店でした。

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩