Dr Makoto’s BLOG

だいじょうぶ!

パーキンソン病2021.05.23

ここのところ週末は雨が続いてきましたが、天気予報と睨めっこしながら山登りをしてきました。
緑が綺麗な今の季節は、山を歩いていると爽快な気分になります。
 
クリニック開院当初から通院しておられるパーキンソン病患者さん。
あと2年で80歳を迎える元気な女性です。登山がライフワークのひとつで、診察室ではよく山の話をして下さいます。実は私がまた登山したいと思うようになったのも、彼女の影響が大きいのです。彼女がリハビリテーションや治療をながく続ける理由のひとつに、「80歳になっても絶対に登山を続けたい」という明確な目標をお持ちです。
 
最近つよく感じることのひとつに、パーキンソン病患者さんも健康な方も、やはり基礎体力がある方は、年を重ねても「元気」な方が多いように思います。
基礎体力がしっかりしていくと、気分や意欲といった精神面も安定しやすくなる。
そして、精神面が安定すると物事を継続しやすくなり、基礎体力がさらにアップする。
…趣味やライフワークをながく続けている方に共通していることのような気がします。
 
そんな彼女が、ここのところ家庭の事情で多忙な時間が続いてしまいました。先日の診察室では「だいぶ体力が落ちて歩きにくくなっています、どうにか80歳まで登山できるようにしてください…」と不安そうな表情をされていました。
 
「80歳になっても登山できるように、私たちがどうにかしますので大丈夫ですよ」
とくにパーキンソン病患者さんは、薬の調整やリハビリテーションで体調を良くすることができますし、もっと言えば、不安を和らげるだけでもドーパミンやセロトニンが増えて元気になる方が多いのです。だいじょうぶ!

 

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩