Dr Makoto’s BLOG

クリニックの書類作成とチームワーク

クリニック2025.12.21

週末はびっくりするくらいの暖かさとなりました。幹線道路はアスファルトがみえるほどで、気持ちがちょっと楽に運転できます。ところが、一本細い生活道路に入ると、ぐちゃぐちゃの道…歩くのもやっとで、ツルツル路面とおなじくらい運転も気が張ってきます。やはり冬はなにかと気を遣うことが多いですね。
 
診察室では患者さんやご家族と色々な話をしながら診療していますが、書類を作成するのも大切な役割です。毎日クリニックで作成している書類には、実にたくさんの種類があります。
 
患者さんの情報を他医療機関へ伝える「診療情報提供書」は、これまでの経過を詳しくまとめるものです。ながく通っている患者さんですと10年前からの経過を遡って記載していきます。10年前のカルテを読み返していると、当時のことを思い出しては懐かしく感じることもよくよくあります。
 
クリニックで多くの患者さんがお世話になっている訪問看護ステーションへ、患者さんの情報を伝える「訪問看護指示書」を作成しています。最大6ヶ月間の有効期間がありますが、クリニックでは患者さんの経過を細かく伝えていくために、2カ月おきに作成するようにしています。訪問看護ステーションからは毎月報告書をいただき、患者さんの在宅での様子をスタッフ一同で目を通しています。
 
介護保険サービスを利用するために必要な「主治医意見書」は、患者さんの介護認定に大きく関わる意見書です。ケアマネジャーや各事業所がこの書類をベースにサービスを展開していきますので、一度作成してからも繰り返し内容を確認するのがマイルールになっています。
 
障害年金の申請に必要な「障害年金診断書」は、年金支給に大きく関わる診断書です。障害認定日請求、事後重症請求という請求方法があり、簡単に言えば「いつから障害年金の等級に該当するか」をソーシャルワーカーとも予め共有しながら、慎重に作成しています。
 
そのほかにも、会社員の方が休職するときに健康保険組合へ提出する「健康保険傷病手当金支給申請書」は、傷病手当金を受け取るのに欠かせない書類です。特定医療費(指定難病)助成制度の申請・更新に必要な「臨床個人調査票」は、毎年7-9月の更新時期に一気に数が増えます。リハビリテーションでは「総合実施計画書」を毎月作成し、リハビリテーションの目標や経過を患者さんと共有しています。
 
このような書類作成のために、クリニックでは受付の医事課スタッフ、看護師、ソーシャルワーカー、リハビリテーションスタッフが窓口となって、患者さんへ丁寧な説明をし、自治体や事業所へ郵送しています。書類は完成度が求められるのは言うまでもなく、「完成は早ければ早いほどよい」が個人的なモットーです。1枚の書類をしっかり完成させて迅速に届けることができるのは、各スタッフのチームワークのお蔭です。いつもスピーディーに対応してくれているスタッフには頭が下がる思いです。
 
個人的には書類を作成することも好きな性分です。手元にきた書類は遅くとも3日以内には作成し、週をまたがないというマイルールを通しています。週終わりの土曜日に、机の上に残った書類がゼロになると、今週も無事に終わったとホッとするものです。

今年も残すところ10日となりました、診療も書類も大きな事がなく、無事に終えられますように。
 

~北アルプス 五竜岳と五竜山荘

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩