Dr Makoto’s BLOG

お気に入りを見つける ~お試しとサブスク

クリニック2020.12.06

12月に入って、クリニックのリハビリテーションに男性スタッフが新たに加わりました。
本院で活躍してきた穏やかな彼は、クリニックではいちばんの高身長!ですので、すぐお分かりになると思います。
どうぞよろしくお願いします。

最近よく耳にするようになった、サブスクという言葉。
サブスクリプションの略で、定額制で一定期間サービスを使い放題というシステムです。
昔から馴染みのあるサブスクは食べ放題や雑誌の定期購読、そして最近のサブスクはスマートフォンで好きなだげ音楽を聴いたり、インターネットで自由にドラマや映画を見ることができるようになっています。もっと広がって、家具や洋服を自由に使えるようなサブスクもあるようですよ。
 
定額のWi-Fiで定額の音楽や映画を好きなだけ見られる。金額を気にすることなく、安心して色々なものを試したり、楽しむにはうってつけで、サービスがマッチすると自由が拡がる感じがしますね。
 
以前は週末に本屋やCDショップを訪ねると人で溢れかえっていましたが、サブスク時代の影響もあるのでしょうか、最近は人影がまばらな印象です。それでも、好きな本やCDはダウンロードではなく、実物を手元に置いておきたい…そんな方は、まずサブスクで試してみて、そのなかで気に入ったものを、本屋やCDショップで実際に買うという方が増えているようです。
 
ところで、医療にサブスクはあるのでしょうか?
先日、アメリカでC型肝炎の治療にこのサブスクが導入されているという記事を読みました。日本と保険制度が異なる事情もあるのでしょうが、C型肝炎治療はながく続けないと治療効果が出にくいため、高額となってしまいます。金額的な問題があってなかなか治療を継続できない…サブスクによってあらかじめ一定額を支払い、一定期間の治療薬を使いやすくすることで、治療効果を上げるというもののようです。
 
日本では医薬品に対するサブスクはまだないと思いますが、一部の病院ではDPC(包括医療費支払制度)という、「病気に対する医療費の定額制度」があります。これは膨らむ医療費を削減する役割が第一にあるようです。例えば「パーキンソン病の入院治療」に対して一律に医療費を定額にし、その額内で治療や検査の内容を自由に組むことができる。サブスクに近いものとも言えるかもしれませんね。
 
サブスク、果たしてこれからどこまで広がっていくのでしょうか?
 

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩