Dr Makoto’s BLOG

秋晴れでウトウト ~昼寝活動のすすめ

パーキンソン病2021.09.27

秋晴れの気持ち良い天気が続いています。
こんな日はついウトウトと、、、先日久しぶりに昼寝をしていました。30分くらいだったのですが、目覚めたら頭と体がすっきりしていて、なんだか贅沢な気分にもなりました。パーキンソン病患者さんには昼寝を勧めてきましたが、自分自身が昼寝したのは実に何年ぶりだろう?というのはここだけの話です(笑)。
 
クリニックに来られてパーキンソン病の診断がついた患者さんみなさんへ、薬やリハビリテーションの話に加えて、脳からドーパミンを上手く出す生活の方法を伝えています。ドーパミンを効率的に増やすのに薬物治療がありますが、なるべく自分の脳からドーパミン分泌を促すようにしていくことは、ながく病気を安定させる効用もあります。これまでのブログで紹介してきたことに変わりはないのですが、改めていちばんの基本は「たくさん寝て、疲労を避けること」だと感じています。
 
起きて何らかの活動をしていると、人間の脳は絶えず活動し、ドーパミンが消費されていきます。唯一、睡眠の間は脳が休んでいる状態です。夜に睡眠でしっかり脳を休ませて、ドーパミンの分泌を促す。そうすることで翌朝にはドーパミンが蓄えられ、脳の活動がアップしていきます。
 
ところが、午前中に家事や仕事などで脳や身体をつかっていくと、次第に疲労が溜まっていき、朝に蓄えられていたドーパミンが少しずつ減っていきます。そんなときに、30分ほどの昼寝をはさんであげると、脳や身体がすっきりしてドーパミンが回復し、午後から夜にかけても頑張ることができると考えています。これはパーキンソン病の患者さんに限らず、みなさんに当てはまることではないかと感じています。
 
夜の睡眠に影響がでないよう、昼寝の時間は30分以内がベストです。どちらかというと「気づいたら昼寝していた」という方が多いかもしれませんが、積極的に「昼寝活動」してみるのもよいかもしれませんね。
 

 

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩