パーキンソン病2025.10.20
一気に季節がすすんで、ついに手稲山にも初冠雪の便りが届きました。街中にはダウンジャケットを着ている方も見かけるようになっています。北海道の寒さとは対照的に、福岡ではファイターズが熱い試合を繰り広げています。日本シリーズがやってくると、きっと北海道の寒さも吹き飛んでいくことでしょう!ワクワクとソワソワ…果たしてどうなることでしょうか?
クリニックに来られてパーキンソン病の診断がついた患者さんみなさんへ、薬やリハビリテーションの話に加えて、脳からドーパミンを上手く出す生活の方法を伝えています。ドーパミンを効率的に増やすのに薬物治療がありますが、なるべく自分の脳からドーパミン分泌を促すようにしていくことは、ながく病気を安定させる効用もあります。これまでのブログで紹介してきたことに変わりはないのですが、改めていちばんの基本は「たくさん寝て、疲労を避けること」だと感じています。
起きて何らかの活動をしていると、人間の脳は絶えず活動し、ドーパミンが消費されていきます。唯一、睡眠の間は脳が休んでいる状態です。夜に睡眠でしっかり脳を休ませて、ドーパミンの分泌を促す。そうすることで翌朝にはドーパミンが蓄えられ、脳の活動がアップしていきます。
ところが、午前中に家事や仕事などで脳や身体をつかっていくと、次第に疲労が溜まっていき、朝に蓄えられていたドーパミンが少しずつ減っていきます。そんなときに、30分ほどの昼寝をはさんであげると、脳や身体がすっきりしてドーパミンが回復し、午後から夜にかけても頑張ることができると考えています。これはパーキンソン病の患者さんに限らず、みなさんに当てはまることではないかと感じています。
夜の睡眠に影響がでないよう、昼寝の時間は30分以内がベストです。どちらかというと「気づいたら昼寝していた」という方が多いかもしれませんが、積極的に「昼寝活動」してみるのもよいかもしれませんね。
~三俣蓮華からの槍ヶ岳
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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