Dr Makoto’s BLOG

祭りのあと ~年の瀬を迎えて

クリニック2017.12.27

クリニックで患者さんの診察を終えるとき、「良いお年を」という挨拶が続くこの頃。
いよいよ年の瀬が迫ってきたことを実感します。

小さいころは御多分に漏れず、お正月が来るのがそれはもう楽しみで楽しみで、とにかくじっとしていられませんでした。
ところが、待ちに待ったお正月はあっという間に過ぎ去ってしまうものです。
夢のような時間が終わってしまうと、急に寂しさを感じてしまい、子供ながらにそれを紛らわすため、
あと360日もある来年のお正月へのカウントダウンをしていた記憶があります。

さすがに子供のときほどではありませんが、今もこの時期になるとどこか胸の高鳴りを感じます。
それと同時に、一年を無事に終えることができることへの安堵を感じたり、
残りの数日を平穏に過ごせるよう気持ちを整える、そんな時間も増えてきています。

大晦日にはいろいろな過ごし方があるかと思いますが、
家族で紅白歌合戦を観ながらゆっくり過ごす方々が、今でも多いのではないでしょうか。
たくさんの歌手が参加する華やかなステージは気持ちをパッと明るくさせてくれます。
そのなかでも私が特に好きな瞬間は、「蛍の光」で紅白歌合戦が華やかに終わった途端、
急に音のない「ゆく年くる年」に切り替わるとき。
なんとも言えなく気持ちが厳かになる瞬間です。

ところが、小さいときから観ている紅白歌合戦…昔はテレビの前にずっと座ってみていたはずなのに、
最近はじっくり観ていないことに気がついてしまいました。

紅白歌合戦の途中に第九演奏会へテレビを切り替えては、第3楽章の美しい旋律に凝り固まっていた一年のコリをほぐし、
誰もが知っている第4楽章で一年を無事に終えることができる喜びを実感しているのかもしれません。
第九で一年の振り返りを終え、いざ紅白のトリがでてくる頃に紅白歌合戦へ切り替える…。
実は「ゆく年くる年」に切り替わる瞬間のために紅白歌合戦を観ているのでは、そんな気にもなっています。

これは、子供の頃にお正月が過ぎてしまって急に寂しくなった感覚、に通じるところがあるかもしれせん。
ただ、ひとつ違うのは、15分後には新年がやってくるという意味で、気持ちがずっと前向きになれるところです。

みなさんはどのように新年を迎えられるでしょうか。
思い思いに過ごされ、新年も穏やか一年になりますように。

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩